「坂田あずみ展」延期のお知らせ
2021年の初春、蝶や生きものが新しく動き出す頃、2月まで延期します。
2020年4月1日(水)〜13日(月)
現代アーティストの坂田あづみさんは、武蔵野美術大学とイギリス王立芸術大学院(Royal College of Art)で版画を学びました。
イギリスで、ゴールドワークと呼ばれる伝統的な刺繍技術に出会い、海外のビンテージ布を使って刺繍を手法にした作品を発表しています。
坂田さんの作品に出会ったのは、2年前。その頃、「鵜の木」という場所にあった、ギャラリー「hasu no hana」(現在は戸越に移動)での作品展でした。地名も不思議、空間も不思議。オーナーも(オーナーの上司?)の猫のネオも不思議(失礼)でとても魅力的。その中に、深く沈黙するような美しい布と、清廉な刺繍をほどした作品群...
「対立するもの」「感情や目に見えないもの」からインスピレーションを受けたという作品は、繊細で一見危ういようにも見えるのに、毅然と「恐怖」「怒り」「まやかし」など、ともすれば私たちが引きずりこまれそうになる負の世界から、私たちの精神を隔絶させる「何か」を感じました。
トルコでは、碧い目の魔除け(ナザール・ボンジュック)を身につける習慣があって、坂田さんの代表作の目のアクセサリーはそれを連想させます。
坂田さんの手刺繍によって生み出されるアクセサリー。現代の「アクマヨケ」は、アートの中にあるのかもしれません。
(ワサビ・エリシ 店主)